作家紹介

半田 真規

Masanori Handa

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半田真規は出会った風景や物事を契機として、そこに自らの感覚を開き、時に支離滅裂で流動的な世界をインスタレーションや大型彫刻として作品化します。

弊廊での初個展では、イスラム教におけるオブジェクトである<150面体>-イスラム教徒にも広くは認知されていないシンボルを高さ3m程の構造物として真鍮とガラスで再構成し、バターミルクとコールタールで彩色しています。塗膜は、時を経るにしたがいひびわれ、雪片のようにまだら模様に床に落ちていきます。さらに、真鍮製の「金色の雲」とモスクの裏にあったというガラスのひびわれた看板を配置し、違和をたたえた出自の異なる物が形作る不条理な仮構のモスクを展示しました。
作品の契機となったのは、スペインの浜辺で見た松ぼっくり。形態の類似性から、かつてどこかで見た<150面体>をフラッシュバックさせた、と半田は語ります。また世界各地に数多あるイスラム圏の都市、そこで日々繰り返される信仰と日常の営みの壮大さを「どんなものも表面の表面までは説明できない、物事や宇宙は人の気を知らない。」と形容します。世界は流動的で、不確定なものであり、完全に理解することも、説明することもできない。一見無関係なものでも、事物には通底する共通要素や関係がある。
あくまで自らが接した事物と風景を集約させることで、<150面体>は地球儀のようにその世界を示す世界地図として半田による世界観を提示しています。

半田は2008年に「ロレックス メントー&プロトジェ アートプログラム」でレベッカ・ホルンと一年間スタジオを共有し、師と生徒としてベルリンを拠点に活動。2010年からは文化庁の助成を受け、欧州での滞在制作を継続しています。
半田 真規 六本木モスク 2011年 ミクストメディア
展覧会風景:オオタファインアーツ、東京、2011年