作家紹介

嶋田 美子

Yoshiko Shimada

アーティスト一覧へ戻る

嶋田美子は、昭和天皇が崩御した1988年より、女性と戦争をテーマに作品を制作し始めました。男性中心に語られるこの時期における女性の機能と功罪をリサーチすることにより、従来のフェミニズムを批判的に乗り越えようと試みます。権力により組織された大日本婦人会のあり方や表象を作品中に取り込み、また韓国人慰安婦に対する日本人女性が、どのような立場をとることが可能かを検証する作品を発表します。
近年では、戦争期の女性だけではなく家庭やコミュニティ内においての存在の虚実を、フィリピン、韓国、インドネシア、タイといったアジア圏で採取するフィールドワークを行っています。「Family Secrets- bones in a Tansu」(2004年)と題された作品では、オーディエンスは、作品に忍ばせられた他人の家族にまつわる秘密を覗き見ることができます。作家はこの相互の交通に、取捨選択という干渉をすることによって、それぞれの地位にみられる意識下のアイデンティティを視覚化させようと試みています。
また、トランスナショナルならぬ、トランスセクシャルを扱ったパフォーマンス作品は未知の視座を与えてくれるものです。
嶋田 美子 焼かれるべき絵 1993年 エッチング 59.7x39.7cm