アジア散歩: リナ・バネルジー、ホー・シンタン、イ・スギョン、小池真奈美、猪瀬直哉、マイ・チュンテュー、見附正康

Overview

オオタファインアーツでは、7月24日より夏のコレクション展「アジア散歩」を開催致します。

近年のアジア諸国の台頭は政治や経済面のみならず、文化面の枠組みの再考をアジアに住むわれわれ自身にも迫ります。そうした再考が求められるのは、たとえば近隣諸国の伝統についての無知と欧米偏重、歴史的で重層的な交易とバウンダリー、近代的な「美術」の受容と工芸の地位低下、欧米へのまなざしと自国意識の相対化、手仕事と概念に至るまで、枚挙に暇がありません。しかしながら混乱の一方で、新しいゲームの規則が作られる機運は高まり、アジアの誰もがプレイヤーとして参加できるムードが確実なものと見ることができます。

本展では、広くアジアで採集した作品を展示いたします。清朝時代に遠くムガール帝国まで輸出された当時のハイテク技術である中国の工芸品や、見附正康やイ・スギョンといった現代作家が積極的に固有の伝統素材を手がかりに新しい表現に挑んだ作品を展示いたします。
また、ホー・シンタンのドローイング群(2012年)は映画というサブカルチャーがアジアの大都市の人々の記憶に染み入る様を表出しており、小池真奈美の《鏡のない世界》(2012年)は落語の演目に自らを潜り込ませ物語を演じています。猪瀬直哉の《VANITAS》(2012年)は17世紀フランドルの静物画のジャンルであったヴェニタスというスタイルで原発事故を揶揄し、マイ・チュントゥーの《Deux Fillettes》(1940年)は近代美術の研究のためのヨーロッパ留学を経てベトナムの近代美術の父とされつつも捨て去られることのなかった絹本の作品です。
近隣諸国の歴史を知り、いま何が起ころうとしているかを知ることが未来への近道ではないかという思いが本展には込められています。

▼出展作品▼
平面11点、立体4点

Works
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