花粉と種子: ブブ・ド・ラ・マドレーヌ

Overview

会期延長&トークイベント決定!

ブブ+嶋田美子「荒野の花

2024年4月6日(土)15:00-16:30

 

[作家関連情報] 
ブブ・ド・ラ・マドレーヌのインスタレーション作品が出展されます。
国立国際美術館 コレクション展
『コレクション2 身体———身体』
2024年2月6日(火)- 5月6日(月・休)

2022年春、オオタファインアーツは16年ぶりとなるブブ・ド・ラ・マドレーヌの個展『人魚の領土―旗と内臓』を開催し、大きな反響を呼びました。オオタファインアーツ 7CHOMEでは、深い余韻を残したその展覧会の世界観を発展させたブブ・ド・ラ・マドレーヌの新作個展を開催いたします。

 

『人魚の領土―旗と内臓』でブブは、人魚の尾びれを植物に見立てました。それは、人魚は「両性具有」であり、雌しべと雄しべによって受粉する植物と同じようなプロセスで生殖をする、というブブの想像に基づく造形でした。今展では、この人魚の生殖器とも言える植物の尾びれと、そこから放出される花粉のような生殖細胞と、それらが出会って発生する「生命の種子」をイメージしたインスタレーション作品を、ペインティングとともに展示いたします。

 

展示空間には複数の人魚の尾びれが向き合うように配置され、その間には無数の球状のオブジェが漂います。それらは、尾びれから放出された花粉と種子を表象します。綿やカラフルな布の球に混じって、白いガーゼで作られた球もあります。ブブは、ガーゼの語源はパレスチナのガザであるという説があることを知りました。ヒトが生まれる時、傷付いた時、そして死に行く時にもその手当てに用いられるガーゼという布が、それを必要とする多くの人々の手に渡らない状況は世界でも国内でも常に生まれています。連綿と続く生き物としての営みは、現在私たちが直面せざるを得ない残酷な現実と共にあります。

 

種子に象徴される生命の源は、自ら成長し、回復し、またその環境に変容を加える力を持っています。そこが土中でも水中でも、たとえ空中であっても、花粉たちは出会い種子となって命を繋いでいきます。そのエネルギーを思い出すことができるような空間を、ブブは今展で目指します。ぜひご高覧ください。

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