Biography

梅田哲也は、空間の構造や周囲の環境、そこに蓄積された歴史に鋭敏に呼応し、現地にあるモノや日常的な素材、光・音・風・水といった物理現象を活用したサイトスペシフィックなインスタレーションやパフォーマンスを国内外で展開してきました。ガラス球やロープといった最小限の要素が、空間を変容させる体験を生み出し、観客はその場に刻まれた時間や痕跡をたどりながら、新たな時間軸を旅することになります。

その実践は、美術館や劇場にとどまらず、使われなくなった商業ビルや古民家、洞窟や山頂、水辺といった異例の場所にも広がります。こうした場に内在する制約や条件を受け入れ、翻訳し、再構成することで、空間の可能性を詩的かつ批評的にひらいてきました。

パフォーマンスにおいては、観客を普段行き慣れない場所へと誘うツアー作品や、劇場の機能に着目した舞台作品、中心点を持たない合唱のプロジェクトなど多様な形式を探求。さらに先鋭的な音響のアーティストとしても知られ、音による空間の再構成に取り組んでいます。

梅田の表現は、多層的なストーリーテリングによって、国内外から高い評価を得ています。

 

略歴
1980年 熊本県生まれ
現在 大阪府を拠点に活動

 

主な個展
2023年「待ってここ好きなとこなんだ wait this is my favorite part」ワタリウム美術館(東京)
2022年「 」OTA FINE ARTS 7CHOME(東京)
2020年「梅田哲也 in 別府『O滞』」清島アパート、竹瓦小路一帯(別府)
2019年「うたの起源」福岡市美術館(福岡)
2013年「ホテルニュー恐山」Ota Fine Arts Singapore(シンガポール)
2012年「待合室」オオタファインアーツ東京
2009年「迷信の科学 オープニングライブ」オオタファインアーツ(東京)
2008年「クリテリオム73」水戸芸術館現代美術ギャラリー(水戸)

 

主なグループ展

2025年「瀬戸内国際芸術祭2025」(大島)
2024-2025年「阪神・淡路大震災30年 企画展『1995 ⇄ 2025 30年目のわたしたち』」(※森山未來との共作)兵庫県立美術館
2024年「Humming Chorus」Nam June Paik Art Center(龍仁、韓国)
2023年「奥能登国際芸術祭2023」(珠洲)
2022年「出前鍋 for Jatiwangi Art Factory / ドクメンタ15」(カッセル、ドイツ)
2022年「GARAGE SAILING」with ジョン・リチャーズ (Dirty Electronics)、ティム・ショウ、堀尾寛太 Do a Front(山口)
2020年「さいたま国際芸術祭2020」旧大宮区役所(大宮)
2019年「REBORN ART FESTIVAL」(石巻)
2018年「東海岸大地藝術節」(都蘭、台湾)
2017年「札幌国際芸術祭」金市館ビル7F/りんご/他(札幌)
2010年「あいちトリエンナーレ」(名古屋)

 

主なパフォーマンス作品
「シアターウォーク/A Walk in Theater」メニコン シアターAoi、名古屋、2025年
「Walk about Water」Nam June Paik Art Center、龍仁、韓国、2024年
「リバーウォーク」KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2022年
「9月0才」高槻現代劇場、2022年
「Composite: Variations / Circle」Kunstenfestivaldesarts、ブリュッセル、ベルギー、2017年
「INTERNSHIP」国立アジア文化殿堂(光州、韓国、2016年)/TPAM 2018(KAAT神奈川芸術劇場ホール)
「入船」2015~

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