ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、1961年に大阪府生まれ。奈良県在住。京都市立芸術大学美術学部構想設計専攻卒業。1992年にダム・タイプでの活動を開始、1994年から96年にかけてパフォーマンス《S/N》に出演。その後、国内外のアーティストとの共同またはソロでパフォーマンス、映像、テキストなどによる作品を発表。同時にHIV/エイズとともに生きる人々やセックス・ワーカー、女性、セクシュアルマイノリティなどの健康と人権に関する市民運動に携わる。また、当時より現在までクラブナイトでドラァグクイーンとしても活動する。
主な個展に「甘い生活」オオタファインアーツ、東京(2001年)、「人魚の領土」オオタファインアーツ、東京(2004年)。主なグループ展に「メイド・イン・オキュパイド・ジャパン」(嶋田美子との二人展)オオタファインアーツ、東京(1997年)、「どないやねん!」(バイターズとして参加)フランス国立高等美術学校、パリ(1998年)、「セックスと消費主義」プライトン大学、ブライトン(2001年)、「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」アーツ前橋、前橋(2019年)、「JAPAN UNLIMITED」frei_raum Q21、ミュージアムクォーター、ウィーン(2019)など。
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BuBu de la MadeleineLA DOLCE VITA - flower, 2003Watercolour on paper39 x 54 cm
56 x 40.7 x 3.4 cm (Framed) -
BuBu de la MadeleineLA DOLCE VITA - flower 001, 2003Watercolour on paper80.5 x 110 cm
78 x 107.5 cm (Framed) -
BuBu de la MadeleineWhite Flag 005, 2005Canvas, flag, acrylic, paper, thread, wood, frame48 x 38.6 cm
Depth 3.6 cm -
BuBu de la MadeleineSeto Inland Sea_001, 2012Acrylic on canvas212 x 412 cm
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BuBu de la MadeleineA Mermaid's Territory and Shedding of Old Skin, 2019Acrylic on canvas48.5 x 211 cm
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BuBu de la MadeleineA Mermaid’s Territory - Flags and Internal Organs #001, 2022Acrylic, pastel and coloured pencil on paper39.3 x 54.4 cm
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BuBu de la MadeleineA Mermaid’s Territory - Parade #002, 2022Acrylic, pastel and coloured pencil on paper27.4 x 19.5 cm
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BuBu de la MadeleineOne Genderqueer Being Pollinates the Other #003, 2022Acrylic, pastel and coloured pencil on paper19.5 x 27.4 cm
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ギャラリーコレクション
ヨアダ、梅田哲也、アキラ・ザ・ハスラー、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ + 嶋田美子、ザイ・クーニン、さわひらき、チェン・ラン、南隆雄、タン・ディシン、ヒルミ・ジョハンディ、半田真規 2022年6月18日 - 8月6日 Tokyo -
人魚の領土ー旗と内臓
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2022年4月9日 - 6月4日 Tokyo1994年から96年にかけて、15ヶ国20都市で上演されたダムタイプのパフォーマンス《S/N》。その出演者であったブブ・ド・ラ・マドレーヌが、「アマポーラ」の甘い調べをバックに全裸で横たわり、股間からスルスルと万国旗を繰り出して舞台をゆっくりと横切るラストシーンは鮮烈なものでした。その後ダムタイプでの活動を休止し、HIV/エイズやセックスワークに関する社会活動とともにアーティスト活動を続けてきたブブが、オオタファインアーツで2006年以来16年ぶりとなる個展『人魚の領土―旗と内臓』を開催します。発表するのは、2019年にアーツ前橋のグループ展「表現の生態系」で発表したインスタレーション作品《人魚の領土と脱皮》の'その後'とも言える新作と、そこから派生したドローイング群です。 《人魚の領土》は、2004年から一貫したブブのテーマです。親友の死を経験した後、2000年代のブブにとって人魚は、死者の世界である海と陸との狭間で荒波に抗う存在でした。2010年代、セックスワークや家族の在宅介護の日常を通して、ブブは自己と他者の身体の境界についてより意識するようになります。「触れる/触れられる」という個人の身体に対する最初の越境は、親しみの表現やケアのためになされる場合もあれば、征服欲や攻撃欲から発生する場合もあります。一方、国という領土や、民族、ジェンダー、セクシュアリティの境界をめぐって繰り返される侵害は、身近な生活の中で日々その度合いを増し続けています。人魚の住処であり領土でもある「水」は、地上で社会的な力を奪われた女性やマイノリティが生きる世界の隠喩でもあり得るのではないかと、ブブは考えるようになりました。 ある日、皮膚病と長年付き合ってきたブブは、乾燥した皮膚が剥がれるのを見て「人魚は脱皮するかもしれない」と考えました。それがきっかけとなり、2019年の《人魚の領土と脱皮》では脱皮後に残される大きな「人魚の皮」を金網で作ります。パラパラと剥がれ落ちるウロコは、ブブが着古した衣服や好きだったシーツ、クラブで着たドラァグクイーンの衣装で作られました。領土=身体の様々な記憶が染み込んだウロコは人魚の身体を離れ、連なる旗となって上空に延びていきました。 その翌年の2020年、ブブは卵巣囊腫と子宮筋腫のために卵巣2個と子宮を摘出します。手術は身体的な痛みを伴うものでしたが、術後の自分の感情や感覚が以前と全く変わらないことにブブは驚きます。子宮も卵巣も、その他の内臓と助け合って働いてきた同じ内臓です。にもかかわらず、それ以上のイメージを背負わされて来た2種類の臓器の摘出は、ブブに晴れやかな気持ちをもたらしました。今展では身体の表面だけではなく、内臓も脱皮します。このアイデアは、手術の痛みや苦しみを経て、身体が内側から新しく生まれ変わる可能性を実感したことから生まれました。ブブが実感した再生は、生死や性別役割や生殖のイメージを捉え直し、人が生き物としての複雑さや豊かさを取り戻すことに繋がるでしょう。人魚の身体を離れた色とりどりの旗が彼方を目指す時、それが地上の呪縛から解き放たれる私たち自身への祝福の光景となることを願って、この展覧会を開催します。Read more -
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 「売女日記 / お客と一緒に撮るポルノ」
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2006年5月16日 - 6月17日 Tokyo -
常設展
白井美穂、前川知美、草間彌生、アキラ・ザ・ハスラー、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、照屋勇賢 2005年12月6日 - 2006年1月27日 Tokyo -
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 「人魚の領土-8月の水」
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2005年9月22日 - 10月22日 Tokyo8月の水 コップ1杯の水を欲し コップ1杯の水を求め それが私の咽頭を通過するとき 新しい水が眼から流れ出す 私の中学の数学教師は、彼が子どもの時に大きな爆撃を 受けた。 彼の傍で大勢の人が水を求めながら死んでいった、と彼 は言う。 毎年その日には丸1日水を飲まないことにしている、 と毎年8月に黒板の前で彼は言う。 30歳の時私は、哀しみという感情は液体なのだと発見 した。 それは気付かぬうちにゆっくりと内部を満たして、ある 日突然表面張力の限界点で溢れて流れ出る。 6歳の時私は、憎しみという感情はある種の快感なのだ と発見した。 憎しみの原因が解決しても私はその感情に執着している。 その感情を捨てるためにはある種の勇気が必要なのだと いうことを発見した。 人魚の棲家であるところの水は、人魚の涙や愛液やおし っこなどでできている。 コップ1杯の水を欲し コップ1杯の水を求め それが私の咽頭を通過するとき 新しい歓喜の水が眼から流れ出る ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2005Read more -
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 「人魚の領土」
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2004年9月4日 - 10月2日 Tokyo人魚の領土-『上陸及び最初の調査』編 ブブは1961年大阪に生まれ京都市立芸術大学構想設計科を卒業。 1992年にダム・タイプでの活動を開始、同時期にエイズ・ポスター・プロジェクトの設立にも参加しました。「S/N」終了後にダム・タイプでの活動は休止し、その後エイズアクティビスト及びセックス・ワーカーとしての活動を続け現在に至ります。 そんな彼女の今回の展覧会は、人魚にまつわるお話。 「実は、その土地は一匹の人魚の体の表面なのでした。横たわった人魚の体の上に、森や畑や河や沙漠が、そして村や街があるのでした。 最初、彼女は海からある陸地に上陸したのですが、気がつくと自分がその土地そのものになっていたのです。その地上では、様々な生き物が、繁殖、棲息、侵略、占領、開拓、開発などをくり返していました。 人魚の所有するところのはずであるその地域は、はたして人魚自身に調査可能なのでしょうか?」 ブブ・ド・ラ・マドレーヌがフランスLa Rochelleの海岸で撮影した映像作品とドローイングで構成される展覧会です。Read more -
「カップル」
竹川宣彰、ブブ+嶋田美子、アキラ・ザ・ハスラー、草間彌生、デニス・オッペンハイム、GI JOE、ジョゼフ・コーネル 2004年6月22日 - 7月10日 Tokyo -
ギャラリー・アーティスト
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、アキラ・ザ・ハスラー、草間彌生、小沢剛 2003年6月6日 - 6月28日 Tokyoオオタファインアーツの6月は引越しのご挨拶の気持ちを込めて私どものギャラリーで取り扱うアーティストをいちどにご紹介します。 今では有名になった草間彌生を始め若手にいたるまで当ギャラリーで扱われているアーティストは一言でいうと「余白に立つ作家」です。 決してメインストリームに交わることがなく、というか交われない作家が多いことは周知のこと。 ダムタイプでの活動を休止後、風俗で働きながらアクティヴィストの活動を続けるブブ・ド・ラ・マドレーヌ。 醤油を用いて描く醤油画というジャンルを確立し醤油画美術館というフェイクな作品を作り上げる小沢剛。 韓国の従軍慰安婦と戦中の日本女性の関係と責任問題を取り上げたり最近は自衛隊に入隊する女性をフェミニズムの視点から取り上げる嶋田美子。老いてますます狂い咲く74歳の巨匠・草間彌生。 ゲイで売春を生業としお客との交流を綴るアキラ・ザ・ハスラー。 これら余白のアーティストたちの強くて美しい作品群を一同に展示いたします。Read more -
ギャラリーコレクション
森村泰昌、アトリエ・ファン・リショー、前川知美、落合多武、アリギエロ・ボエッティ、デニス・オッペンハイム、関本幸治、ジェシカ・ダイアモンド、ブルース・ナウマン、竹川宣彰、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 2002年3月19日 - 4月27日 Tokyo -
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ 「甘い生活」
BuBu de la Madeleine 2001年11月30日 - 12月22日 Tokyoブブは1961年大阪に生まれ京都市立芸術大学を卒業。1992年にエイズ・ポスター・プロジェクトの設立に参加、1993~96年「S/N」終了後にダムタイプを一旦休止し、アクティビストとしてセックス・ワーカーとしての活動を続け現在に至ります。 今回の展覧会はダムタイプやバイターズといったコラボレーションを重要視してきた彼女のはじめての個展になりますが、、これまでの表現に見られるセックスや他者性には直接には言及されておらず「海」と「バラ」と題された2本のビデオ・テープが独立して展示される予定です。海の映像では自らの身体を房総半島の波にさらし空と海の狭間に埋没させると同時に強さを獲得していく作業が観て取れます。 バラの映像は95年のパリを花と一緒に観光してまわり最後はセーヌに流すというきわめてチープでありふれた映像が流れ、このふたつの映像が独立しつつも寄り添いながら延々と投影される予定です。どうぞご高覧下さい。Read more -
バイターズ 「売女の休日」
バイターズ (ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、アキラ・ザ・ハスラー、ミカド) 1999年7月9日 - 8月7日 Tokyoオオタファインアーツは「バイターズ」をお招きして展覧会「売女の休日」をお贈りします。昨年、パリ高等美術学院での「どないやねん」展で好評を博して以来の発表です。 1993年、以前より個々に活動していたブブ、ミカド、アキラの3人のアーティストがナイトクラブでパフォーマンスをはじめました。また3人はそれぞれ、売春婦、SM嬢、ゲイ出張ホストといった性風俗産業で働くセックスワーカーでもあって、現在でもそうなのです。バイターズはパフォーマンスのほかヴィデオクリップ、ポスター、ポストカードなどを通して性的労働従事者の現場でセックスで相手を喜ばせる技術、身を守ったり挑発する知恵を盛り込んだ作品を制作したり、時には世界各国で毎年開催される国際エイズ会議や国際売春会議などにも参加しセックスワーカーの権利確立のため努め、またワーカーによる国際的なネットワークの構築を目指すアクティヴィストでもあるわけです。 いつも研究者やマスメディアに代弁され続けたセックスワーカーたちですが、実は自分のことは自分で話せるし、あなたに説明もできる、踊ったり作ったり表現もしているのです。安全なセックスを教える教師としてのバイターズ、医者あるいは看護婦としてのバイターズ、哲学者としてのバイターズ、いかさま師としてのバイターズそして友人として、アーティストとしてのバイターズをご覧になってください。Read more -
ビデオ・ワーク
草間彌生、小沢剛、BUBU+嶋田美子 1998年9月16日 - 10月3日 Tokyo
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ブブ・ド・ラ・マドレーヌ+嶋田美子
"Fanatic Heart" Para Site、香港 2022年11月29日ブブ・ド・ラ・マドレーヌ+嶋田美子は2022年12月10日から2023年2月26日まで、香港のPara Siteにて 展示「 F a n a t i c H e a r t 」に参加いたします。 展覧...Read more -
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ
トークセッション「Drag Queen in Japan ~異性を装うとは何か? ジェンダーとセクシュアリティの見地から~」松濤美術館、東京 2022年7月2日ブブ・ド・ラ・マドレーヌは2022年10月9日(日)に松濤美術館にて、9月3日(土)から10月30日(日)にかけて開催される「装いの力―異性装の日本史」のイベントの一環として、トークイベント「Drag...Read more -
アキラ・ザ・ハスラー & ブブ・ド・ラ・マドレーヌ
多様性とLGBTQ+カルチャル・ナラティヴ 2022年4月27日アキラ・ザ・ハスラーとブブ・ド・ラ・マドレーヌは2022年4月27日から6月8日まで駐日スペイン大使館にてグループ展「多様性とLGBTQ+カルチャル・ナラティヴ」に参加いたします。 展覧会名:「多...Read more -
嶋田美子、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ「プンクトゥム:乱反射のフェミニズム」ボーナストラック、東京
2021年2月25日嶋田美子とブブ・ド・ラ・マドレーヌは、ボーナストラックにて「プンクトゥム:乱反射のフェミニズム」の展覧会に参加いたします。会期は2021年3月6日(土)から3月19日(金)になります。 イベント名 :...Read more